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【気象予報士解説】半日で1カ月の2倍近く降る…金沢で正午迄の12時間に観測史上最多331.5ミリの雨
気象予報士の粟原さんとお伝えします。県内では、去年9月の奥能登豪雨以来となる線状降水帯の発生となりました。7日の線状降水帯の発生状況を「雨雲レーダー」で確認してみます。
6日の夜9時の時点で、発達した雨雲が能登半島の北の海上に連なって、一部、珠洲にもかかっていました。雨雲の帯が能登北部から南部へと南下して加賀北部に留まったことから、午前5時前に線状降水帯発生の発表となりました。
金沢では午前3時前までの1時間に67.5ミリの非常に激しい雨を観測し、昼ごろまで降り続きました。金沢では正午までの12時間に331.5ミリの雨が降り、観測史上最も多い記録を更新しました。金沢の平年8月の1カ月の降水量は約180ミリなので、わずか半日でひと月の2倍近くの雨が降ったことになります。
原因を7日の「天気図」で確認してみましょう。北海道付近に中心を持つ低気圧からのびる前線が能登半島にもかかった状態で停滞していました。この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み続けて、雨雲が同じ場所で次々と発生したことが大雨につながりました。
また、このところの気温の高さで空気中の水蒸気量が多くなって、積乱雲が発達しやすくなっていたことも雨の量が増えた原因と考えられます。
このあとの天気を「予想天気図」で確認します。7日に大雨をもたらした前線は本州の南の海上まで南下するので、天気は回復する見込みです。ただ、日曜日くらいに前線が再び北上して雨が降る予想となっていますので、今後の気象情報にご注意ください。