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市町の判断で銃による駆除が可能に…新制度「緊急狩猟」を念頭にクマが建物に入り込んだ想定で対応訓練

これまでクマの駆除は警察の判断により行われてきました。しかし法律の改正で今月1日から一定の条件を満たせば市や町の判断で銃を使った駆除ができるようになりました。29日は新たな法律に基づいてクマの駆除を行う訓練が実施されました。

リポート:
「クマです。白山市の建物にクマが侵入し、立てこもっています」

訓練の想定は白山市内でクマが出没し建物に入り込んだというものです。そして白山市の職員や警察、猟友会のメンバーが人の生活圏内にクマがいて緊急に措置を行う必要があることなどを確認しました。そして建物の中にいる人を外に避難させたうえで、銃を使って駆除することを市の判断で決めました。

ハンター「じゃあいきます」「バンっ」「一発発砲し、クマに命中しました。クマは倒れているように見えるので、捕獲完了の見込みは高いと思います」

最後にクマに銃弾が命中していることを確認し訓練は終了しました。

県自然環境課 能登守課長:
「出来たばかりの制度ですので県ではチェックリストも配布しているんですけど随時電話相談もしていますしこういった形で訓練もしたので(市町への)支援をしていきたい」

今回の法改正で新たにできたのが「緊急銃猟」という制度です。これまでクマの駆除は人にかなり接近している場合など危険が現に差し迫っている状況でのみ適用されていました。

一方、今月から施行された「緊急銃猟」では駆除が必要かどうかをこれまでより早い段階で市町が判断できます。ただ、細かい条件があります。「人の日常生活圏内に侵入している」「人への危害防止措置を緊急に講ずる必要がある」「銃捕獲以外では捕獲が困難」「地域住民などに弾丸が到達するおそれがない」などを満たす必要があります。

県によりますと市や町で運用マニュアルを作成しているのは金沢、白山、小松、宝達志水の4市町に留まっていて、実際の運用面ではまだ課題が残っています。

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